再生医療ベンチャー

再生医療ベンチャー#15 ツーセル

更新日:

〇滑膜由来間葉系幹細胞の細胞製品開発を行うバイオベンチャー

〇膝軟骨再生細胞治療製品gMSC®1の臨床試験が進行中のほか、脳梗塞、早期変形性関節、慢性腎疾患を対象に開発中

〇間葉系幹細胞用無血清培地STK®シリーズや自動培養装置「ゆりかご」を開発・販売

会社名 株式会社 ツーセル
TWOCELLS COMPANY, LIMITED
所在地 本社:広島県広島市南区比治山本町16番35号  広島産業文化センター11階
出汐オフィス/ラボ:広島県広島市南区出汐1-3-11 池田ビルディング1階
東京オフィス:東京都文京区湯島2-18-6 湯島夏目ビル3階303号
代表者 代表取締役社長  辻 紘一郎
設立 2003年4月23日
上場 非上場

【会社概要】

間葉系幹細胞(以下、MSC)の細胞製品開発を行うバイオベンチャーです。現在、膝軟骨疾患を始め、脳梗塞、慢性腎疾患といった疾患に対する細胞製品の開発が進められています。また、自社開発したMSC細胞専用の無血清培地の販売や、自動培養装置の開発も行っています。

同社は、中外製薬出身の辻紘一郎社長と当時広島大学教授であった加藤幸夫副社長が、共に参加したJSTプロジェクトにおいて確立したMSCの培養技術をもとに、2003年に設立され、社名は二人の細胞、「Two(ふたつ)Cells(細胞)」を由来としています。また、同社のロゴは、二つの細胞を表すとともに、∞(無限大)に拡がる医療技術の可能性とそれによりもたらされる大きな希望を意味しています。

【事業内容】

滑膜由来MSC製品の開発

ツーセル社は滑膜由来MSCを用いて、以下の疾患を対象とした細胞製品の開発を進めています。

①膝軟骨再生細胞治療製品gMSC®1

同社の主力開発品は、膝軟骨再生細胞治療製品gMSC®1です。これは大阪大学の中村憲正教授が開発した「スキャフォールドフリー3次元人工組織(TEC=Tissue Engineered Construct)」を応用して作製した同種(他家)MSC三次元組織です。この技術では動物由来材料や高分子化合物を使わずに、MSC自身が合成する細胞外マトリクスのみで三次元組織を形成することができ、安全性やコスト面に優れています。

2016年に中外製薬とライセンス契約を締結し、共同で開発が続けられています。2017年から外傷性軟骨損傷患者さんおよび離断性骨軟骨炎を対象に、第III相臨床試験が進められています。

②脳梗塞細胞治療薬gMSC®2

2つ目の開発品として、脳梗塞細胞治療薬gMSC®2の開発が進められています。この領域については、大塚製薬と連携して進められています。

③早期変形性関節治療薬gMSC®3

3つ目の開発品として、早期変形性関節治療薬gMSC®3の開発が進められています。これについては、Meiji Seika ファルマと共同研究契約を締結し、共同での開発が進められています。

④慢性腎疾患治療薬gMSC®4

3つ目の開発品として、慢性腎疾患治療薬gMSC®4の開発が進められています。

MSC用無血清培養培地STK®シリーズ

同社はMSC用無血清培地STK®シリーズを開発・販売しています。MSC培養に最適化された培養培地で、従来の血清添加培地と比較して、高い増殖能と分化誘導能が示されています。培養段階に応じて3種類の培地がラインナップされています。

  • STK®1:初代培養用培地。骨髄,脂肪,滑膜組織からMSCを樹立できます。
  • STK®2:増殖培養用培地。MSCの増殖培養において高い増殖能を示し、高い分化能を維持した培養が可能です。
  • STK®3:骨分化用培地。高効率に骨分化誘導できます。

MSC自動培養装置「ゆりかご」

同社はMSC用の自動培養装置「ゆりかご」を株式会社丸菱バイオエンジと共同で開発しています。

この自動培養装置は培地交換,継代,回収を自動に行う装置であり、骨髄由来MSCや脂肪由来MSCを同社の無血清培地中で1000万個(107個)以上に増殖させることができます。

「突撃!ツーセル調査隊」と「発見伝~みんなのアンテナ~」

同社のウェブサイトでは、「突撃!ツーセル調査隊」と「発見伝~みんなのアンテナ~」というコーナーが掲載され、それぞれ2ヶ月に1回程度の更新が続けられています。

突撃!ツーセル調査隊:

ツーセル社の社員のことをよく知ってもらうために、社員に対して様々なアンケートをとって、その結果が掲載されています。「好きなお好み焼き」(第2回)では、広島の企業だけあって約7割の社員が関西風より広島風が好きと回答している一方で、「これまでにやったことのあるスポーツ」(第3回)ではシステマ(ロシアの軍隊格闘術)、「行ったことのある国」(第8回)では南極、「これまでに習ったこと」(第20回)では英語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、トルコ語の5か国語と答える社員がいたりと、多彩な社員が所属しています。

発見伝~みんなのアンテナ~:

同社では週に1度朝礼が行われ、そこで社員が日々の生活の中で見つけた“発見”や“気付き“を発表しています。その発見や気付きのエピソードが紹介されています。「水が怖いのに水泳インストラクターのアルバイトをした経験」(第8回)といった自分の体験から得た気づきや、「フルーツパンチとフルーツポンチの違い」(第21回),「田舎の小道に小さな鳥居がおかれている理由」(第22回)といった日常の発見、そして広島の企業だけあって広島カープから学んだこと(第7,10回)といった興味深いエピソードが紹介されています。

 

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